
センター試験で、数年後にリスニングが導入されることがようやく決定されました。今後ますますリスニングの必要性が重視されていくでしょう。日生学園では、すでに数年前から、リスニング教材・オーラル教材(Z会オーラル研究所のビデオやCD教材)を研究し、授業やゼミで活用、実践してきました。今年度のリスニングゼミは、特に5年生を中心にディクテーションを通して、文字と音との違いの体験的把握を目指しています。ただそうした音声レベルでの理解の他にも大きな問題があります。トップレベルの大学では、リスニングといっても、単なる日常会話ではなく、環境問題、国際関係、言語、社会、自然、動物などのテーマが扱われ、まずそうした分野に関するある程度の理解が前提とされます。数年前の生徒たちにとっては、そうした方面に関する基本的語彙力と知識の不足が大きな壁となりました。当時は、リスニング受験に対する切羽詰まった危機感がありませんでしたので、ゼミとしてはなかなか難しいものとなりました。現在は、その前提条件を克服すべく、音読と語彙力の増強にも力を入れています。

では、英文法、語法、英語構文など上記以外についてはどう取り組んでいるのか、また4年(高1生)まではどういう学習をしているのかということについて説明しましょう。まず、英文法、語法、英語構文などについてですが、それらは、数年前までは受験対策ゼミの中心でしたが、われわれは常に進化しています。現在は、1(中1生)〜5(高2生)年までの授業でで基礎的事項については充分に対応できています。ここでよく間違える人がいるのですが、基礎とは何も「簡単なこと」を意味するのでありません。英語を理解するのに不可欠なエッセンスのことです。それがなければ何も理解できない。一見理解しているように見えても、本質的なところでは理解ができていない。そういうエッセンスのことです。これを1〜4年(一部5年も)までに徹底的に伝えるのです。1文1文なら、多少長い文でも、しっかり分かるというレベルにまでです。実際に、6年(高3生)の授業と5年(高2生)までのゼミでは、様々なジャンルの入試実戦演習を行います。私大対策やセンター試験対策(具体的には、上記事項の他に、発音・アクセント、図表・グラフ問題、会話文問題、文整序問題、小説・物語文の読解など)を行いますが、1年(中1生)〜4年(高1生)までに基礎的事項の理解はできていますから、充分に対応していけるのです。

以上のことが、1〜4年までの学習内容の説明にもなっていると思いますが、付け加えて言いますと、この時期、そうした基礎的事項の徹底マスターとともに、われわれが力を入れていることがあります。リスニングに関するところでも少し触れましたが、語彙力の増強と音読です。この2つが、全ての前提となります。語彙力や文法事項については、デイリーテストで徹底的に理解の確認と反復を行います。音読については、しっかり分かるというレベルにまでなった英文を30回音読するよう生徒を指導しています。はじめはゆっくりとでもいいから、徐々にスピードを上げて読んでいくように言っています。これが後に、リスニング力、スピーキング力、英作文の力となって実を結んでくることとになるのです。現在、日本人の英語力にとって、最も欠けているものがこれらの力だと言われているのではないでしょうか。われわれは、どうしてもこの力を付けないことには、将来はないと思っています。そして、この習慣は1〜4年の時期に身に付けさせる必要があります。というのは、勉強しなければならないこと(もちろん英語だけではありません)が非常に多く、目の前に迫ってくる受験の時期になって、さあ音読を始めようというのはとても困難と言えるからです。
はじめに申し上げましたように、われわれの目標は、これからの時代に対応できる英語力の育成です。われわれは6年間を通してそうした力を付けさせていきます。当面の目標は、大学受験ということになりますが、そこに止まらず、受験に対応できる力を養成することで、そこから先に進んでいける英語力を付けなければならない、それがわれわれの使命であると考えています。