
他と違う特異性は、どうやったら発揮することができるのでしょうか。他と違う特異性とは個性そのものです。体つきが違う、顔が違う、性格が違うように、実はその人にしかない力も生まれた時から備わっているものなのです。但し、顔や体つきのように表に出ているものではありません。その力とは可能性として内在しているのです。例えば、生まれた時に、この子は理系が得意か文系が得意かなどということは分かりません。それと同じなのです。可能性として内に秘められているのが、その人の特異性なのです。
では、そうした内に秘められている力はどうやったら出てくるのでしょうか。それは別に特別な何かをすることで出てくるものではないのです。人間に与えられている力を使って生きていく中で出てくるものなのです。

私がパソコンを使いだしたのは3年前からです。それまではワープロを使っていました。学内をネットワークで結んだ時から、パソコンは私の机の上に置かれていたのですが、文章を打つ仕事の大半はワープロで済ませていました。使うのは、在校生の成績や入試の状況を点検する時くらいでした。少し使うようになったのは、1年前に学園のホームページを開設してからです。今、学園関連のページが5つあります。各ページ共、週に2回は更新しています。その原稿を書くのが私の仕事です。どうしても使わざるを得なくなりました。そのうちにインターネットを使うようになり、メールを利用するようになりました。しかし、多分パソコンの持っている機能の10分の1も使っていないでしょう。10分の9は眠ったままです。それでも少しずつは使うようにはなってきましたが。

パソコンは機能を使っていなくても使うようになったら直ぐに反応してくれます。ところが人間の持つ可能性はパソコンのようにはいかないのです。使ったらすぐに出てくるものではないのです。実はここに厄介な問題が潜んでいるのです。パソコンのように使い方さえ分かれば、すぐにその力を発揮してくれるものならば簡単です。使い方が分からねば、解説書さえ読めば済むのです。しかし、人間の秘められた力を出してくるのはそんなに簡単にできるものではないのです。
例えば歩くことだけでも1年かかるのが人間です。話すこと、書くことも随分時間がかかります。一つの力を出すために随分な時間がかかるのが人間なのです。もう一つ厄介なことがあります。出すまで時間がかかるだけではなくて、人間の持っている力は、使わないで放っていると、衰えてしまうものなのです。ですからその人にしかない力も使わなければ出てこないし、使わずに放っておくとどんどん衰えてしまって、全く力を発揮しないままで終わってしまうものなのです。