日生学園教育レポート -競争が個性を育てる-

3、競い合う学園

(3)より高きを求めて
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 様々な行事に競い合いながら取り組んでいる中から、新しい流れが生まれてきました。
 文化祭で演劇に取り組む中から、「寮単位でやっていると、男子だけ、女子だけの劇で終わってしまう」「演劇が好きで上手な人が集まればもっと楽しい劇が作れる筈だ」と言って、私に「演劇サークルを作らせてください」と大阪出身の杉野君が申し出てきたのです。彼はラグビー部の副キャプテンだったので、ラグビーはどうするのかと聞くと、「ラグビーも続けます。演劇の練習は早朝に時間を作ってやります」と言います。それではと、演劇サークル「杉野座」の発足となりました。その翌年には高校演劇大会で見事に県の最優秀賞に輝き三重県の代表として中部大会に出場しました。その時、杉野君の後ろで、彼を支えてくれていた1級上の長谷川君は今年、フジテレビのアナウンサーに男子でただ1人採用され、6月にはテレビデビューします。
 その長谷川君が同級生と混声合唱団「アザレア・コーラス」を結成しました。これも寮対抗でやっていた合唱大会では限界がある。歌の好きな者が集まってより高い響きをとて、結成してくれたサークルです。昨年は県大会で銀賞を取るまでに成長し、秋の近畿高校総合文化祭には三重県の代表として出場できるまでになりました。
 校内文芸コンクールの作品が校外のコンクールで入賞したり、弁論大会や英語スピーチコンテストで入賞したりと、競い合う中で高まってきた個性が校外の様々な活動へと拡がっています。
 そうした競い合う中で生まれてきた闘志がクラブ活動にも影響しはじめました。ブラスバンド部が昨年夏の大会で金賞を得ました。ラグビー部が県大会で3位に入賞しました。受験校でこうした成果を上げられたのは、多分日生学園第一高校が三重県では初めてでしょう。ゴルフ部が全国大会に今春出場しました。日本拳法部も県代表として活躍しています。その他の運動部も年々実力を伸ばしてきています。
 勉強の面は度々触れましたように、これも着実にその成果を高めていっています。数年後には東大を狙う生徒が必ず出ます。
 日生学園は、今、競う中から大きな変化を生み出しています。競い合う中からこそ生徒の個性が出てくるのだとの確信を深めています。
 競い合うことは、他を排斥することではないのです。競い合うことは逆に自他の尊厳を認めることなのです。本当の自分の個性を発見し、自分とは違う他人の個性を尊重する態度を育てるものとなるのです。これがこの10年余りの学園改革の中で導き出された結論です。
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