
日生学園中学校・第一高校には「青田杯」と呼ばれる4つのトロフィーがあります。学術部門・芸術部門・運営部門・スポーツ部門の4つです。一年を通じて日生学園では様々な行事や取り組みが行われています。そうした活動の多くにこのトロフィーが懸かっているのです。このトロフィーを競い合うのは5つの団体です。大志寮と清輝寮の2つの男子寮、女子寮である精華寮そして高校通学団と中等部です。
学術部門の競い合いは、日常的には週験で行われます。英語や国語の週験は5つの団体ごとに行われます。同時にクラス単位の結果もでます。決められた範囲の試験ですので、真面目に取り組みさえすれば100点が取れます。どんな結果がでるのかはその団体の状況を表しています。トロフィーの競い合いは定期試験ごとに行われます。各団体の構成員の平均点で競い合うのです。週験も定期考査も自分さえ良い点数ならば良しとはなりません。全員が理解し真面目に取り組んだ団体が勝つのです。当然、上級生は下級生の学習を支援するようになります。下級生の学習を助けるのは試験の直前に止まりません。日常の学習の結果が試験に出るのですから、日頃の学習が問題になります。そこで上級生は日頃から下級生の勉強を見てやるようになりました。日生学園ではこれをブラザー・システムと名付けています。上級生にとっても下級生に勉強を教えることは何よりの復習になるのです。

学習の結果の競い合いだけではありません。弁論大会・英語スピーチコンテストが年2回ずつ行われます。これも団体表彰の対象としています。
芸術部門は学期に1回ごとのコーラス大会がメインです。各団体共全員参加で競い合います。それに年2回行われる文芸大会・寮やクラス新聞大会等の活動でも対象になります。
運営部門は、学期に1回ずつ行う、グッドマナー運動やグッドディード(善行)運動で競い合います。寮やクラスの環境整備の取り組み等も取り上げます。
スポーツ部門は各学期末に実施するスポーツ大会や駅伝大会・マラソン大会等で競い合います。

お気づきの通り、この4部門とは「学・芸・徳・体」なのです。人格形勢の柱とされるこの4つの部門に全員が参加して競い合うことに意味があるのです。自分の得意な分野だけでは個性の発掘につながりません。自分が苦手だと思っていることに挑戦させることに意味があるのです。中学時代までは自分は音痴だと思い込んでいた生徒がこうした活動を通じて歌が好きになり、コーラス部に所属しているのですから。1人では手を抜きたくなる基礎的な勉強も全員の成績に関わるとなると手抜きできません。これが成績の上昇を生むのです。礼儀を正しくと言わなくても、グッドマナー運動を通じて上級生が正しいマナーを教えてくれるのです。
日生学園の1年は競い合う1年です。そうした中から自然に個性の芽が育っていくのです。しかも助け合うことによってのみ可能な競争です。各団体は生徒の手による運営委員会が自主的に活動します。様々な行事や取り組みに各団体が運営委員を中心になって取り組んでいるうちに、リーダーシップやマネージメント能力等も育っていくのです。一石何鳥にもなっているのが日生学園の競争です。